• kyara

大波小波

ジェイソンと義母を憎むという行為は、私自身から優しさ慈しみを垂れ流し、すっからかんにした。

それでも湧き上がる憎しみに、私の心はどうにもならなくなり、枯れ果てて、カサカサで、ヒビ割れてしまっていた。ヒリヒリして触れられないほどの痛みを伴う私の心は、荒んでいた。

安らげる場所はどこにもなく、日々の忙しさは、私から笑いや喜びといったハッピーな感情を奪っていった。目の前のこなすものしか目に入っていなかった。当時、ほぼ毎日のように会っていたママ友には、自分の悲惨な状況を話して嘆き悲しみ、同調してもらうことで自分を正当化しようと必死だった。人の言葉の端々を取り上げては、それに対して糾弾するそんな日々だった。自分がどれだけ家族に尽くしているか、自分がどれだけ悲惨な状況か、その程度だけが私の評価の様な気になっていた。

それは何を意味するのか?私の口から出た憎しみの言葉は、私の耳からもう一度入り、脳みそに伝達し、心に染みわたる。人を批判し、攻撃する言葉たちは、必然的に、私自身も同様に批判と攻撃にさらしていたのである。当時の私を知る友人に言わせれば、

「このままだとこの人は死ぬんじゃないか?」

と思わせるほどの凄まじさだったらしい。今思えばかなりの病的な被害妄想であり、その状況を作り出したのは、誰でもなく自分自身であるということに全く気付いていなかったことがわかる。

私はこの状況を打破しようともがいていた。とげとげしさを増す日常生活の中で、解決策はどこかにないか探し求めた。

例えば時間、例えばお金、例えば誰か間に入ってくれる人・・・どこかに何かあるはずだと探していた。でもそれは、自分自身での解決ではなく、他の因子に頼る解決策であった。根本的な解決策とは言えなかったのかもしれない。それでも、日々の日常生活は淡々と流れていった。


そんなことを考えていたある日、長男が結婚すると言ってきた。まだ、准看護学生で働きながら学んでいる段階だったが、同級生の彼女の家にいつの間にか同居し、あちらのご両親とも暮らしていると言う。急な展開ではあったが、なくはない話だとも思えた。数日後、彼女を連れて長男が帰ってきた。すらりと伸びた手足が特徴的な、長身のお嬢さんだった。ジェイソンも歓迎し、結婚を祝福した。義母も仏壇にあいさつするよう長男とお嬢さんを案内し、歓迎してくれていた。あんなにかさついた荒れ果てた毎日の中で、ぽっと沸いた嬉しい知らせだった。当時、長男は20歳、彼女も同い年だった。若い二人の門出を、仲がいい家族で祝ってやりたいと思った。


3月に結婚式が決まり、入籍も済ませた。それまでに、私の気持ちも収まり、ジェイソン自身も穏やかになっていればいいなあと、切に願った。その年、次男は小学校卒業、四男は保育園を卒業する年だった。私たち家族の中で、みんながそれぞれ新たな生活をスタートさせようとする、そんな年回りだったのかもしれない。

長男の結婚式、私は、いつの間にか立派に成長していた長男に目頭が熱くなり、式の間中、泣いていた。私の人生の中で、大波小波が打ち寄せまた引いていく、そんな感じを受けた。数か月前まで、あんなに荒れ果てていた私の気持ちが、長男によってこんなにも変えられるとは・・・不思議だった。隣でジェイソンも泣いていた。披露宴の最後、長男が生まれた時の体重と同じ重さのぬいぐるみをプレゼントしてくれた。フラッシュバックのように、長男を産んだあの日が戻ってきた。そうだった、この子と共にたくさんのことを乗り越えてきたんだった。長男は、もう、家庭を持って一家の主になって本当に自立していくんだな、と。そして、新郎の父としてジェイソンが最後にあいさつをした。長男とは、1歳過ぎからの付き合いで、受け入れられない気持ちがあった時も過ぎて、今はこうして父親として立派に、そして号泣しながら挨拶をしている。私は、その姿に、愛しささえも感じた。不思議だった。私は、長男という私のかけがえのない宝物を、ジェイソンにも大事にしてほしかった。その思いで過ごした日々だったのかもしれない。でも、その答えは、今私の横で流しているジェイソンの涙が答えなのかもしれない。

このまま、元の関係性の戻れる日がまたやってくるのかもしれない、そんなことを考えながら結婚式場を後にした。

7回の閲覧

最新記事

すべて表示

日々の生活の中にあるもの

生活の中にあるお産、生活の中にある人の死。これは、私にとっては当たり前の感覚だったが、万人がそう思えるわけではない。万人が体験できることではない。それには覚悟もかなりいるのだ。何かあったら…という思いが、日常生活で起きることを、非日常へと遠ざけていく。 私は、女性として、自分が命を生み出す瞬間を、愛する人に全て見て欲しいと思っていた。それは、父親としての責任ではない。愛しているからこそ、私の最高な

特別な私

"私は特別じゃない" この言葉を私自身に投げかけて確かめる。 すると、私の体のどこかが反応する。 その時の弱っているところだったり、気になるところだったり。そして、その体の部分が何かを語り出す。 私は肉体と語り合うことが好きだ。 内臓、血液、息、骨、細胞…私の肉体を構成しているものたちの声を、きちんと聞き、要望に応え、私も要求する。 健康でいる事は、私の肉体への礼儀だ。 "私は私である事自体が、特

思いのまま動かす

母の思いを妹の口を通して聞いた私は、私自身を完全否定された気になり、その事がますます私という人間をおどおどさせた。嫌われたくない、否定されたくない、拒否されたくない。どれもこれも、人であるならば当然の感情だ。 私と母の関係の中で、この現状を回避するためには、いい子を演じる事が今までのセオリーだった。母を困らせたくない、母に迷惑をかけたくない。でも、本来の私自身のままでは、それは不可能な事なのだろう

Matthias culmination

2泊3日ファスティング合宿のおしらせ

 

宿泊先*静岡県沼津市内浦久料

廻廻-KAIE-

沼津のフレッシュジュースのお店

『MATAHARI』とのコラボで実現した、

酵素ジュース、コンブチャ、コールドプレスジュース

のみで過ごす3日間です。

お供の水は、<ガイアの水135>

お供のデトックスティーは、<ケツメイシ>

<3大お土産特典付き!!>

その①自分で作った酵素ジュースお持ち帰り

その②ガイアの水135ライトボトル(10,520円相当)プレゼント

その③vaginaケアクリームプレゼント

子連れOK

​友達同士割引あり

現役看護師であるV.Matthias project主催kyaraによる

​全く新しいファスティングプログラムです

このファスティング合宿の目的は、体重減少や、体脂肪率減少でも、デトックスでもありません。

もちろんそれもあるかもしれないけれど、それはおまけの効果です。

最大の目的は、

食欲に蓋をして、性欲を増強させること!!

とことん真面目にこれでもかってぐらいに、

vaginaの事、sexの事、

愛の事を追求するプログラムです

お母さんでも、仕事してても、眼が回るように忙しくても、貴方はオンナです

ホンモノのオンナになった最高の自分自身に出会う

これが、Matthias culminatin

​最大のミッションです!!!

この合宿に参加することで、

貴方のvaginaが開かれ、体の中の凝り固まった、

ガチガチの思い込みをぶち壊して

流して通りをよくしましょう!!!

3日間で貴方の中のオンナに、火をつけます

めくるめく濃い内容については、

次のページでご紹介いたします。

​​