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肌身に触れる社会問題

一般病棟で勤務を始めたが、そこに入院している患者は、高齢者ばかりだった。行き場がなく、退院後は、施設へ行ったり療養型の病院に行くしかなかった。

食思不振、脱水。これが入院の主な理由だった。どちらが先なのか、どちらにせよ、高齢者にとってはどちらも命取りである。

しかし、命取りになればまだマシだと思わされる現場だった。食べられなくなると、栄養補給をどうするか選択を迫られる。胃瘻か経鼻経管栄養か点滴か。血液検査もあるし、レントゲンもある。検査をすればするほど、正常値より逸脱しており、余計に病人になってしまう。

余計な水分は、浮腫となり、肺や心臓にたまり、呼吸を苦しくするのだった。

治療する事が本当に必要なのか、治療する事が本当にいい事なのか、私には分からなかった。

他にも、難病の患者がいた。難病だから、治療できない。対症療法的をするしかない。つまりは、看護が中心となってくる。


その女性は、まさにその難病で行き場がなく、この病院にきた。生きながらに体が蝕まれ、腐るのだ。その匂いは凄まじかった。まだ若かったその女性は、娘がいて、その娘がその匂いをなんとかしようと、香水を振りかけていた。体が腐る匂いと、香水の匂いが混じり、病室は異様な匂いに満ちた。しかも、金銭的な問題から個室は難しく、死ぬ直前まで大部屋で過ごした。


高齢者も難病の患者も、どちらも看護師が提供できるケアは何かと問われたら、私は間違いなく保清と答える。入院してくる患者の多くは、どう生活して居たのか想像し難い風貌でやってきた。髪は伸び放題、髭も伸び放題、尿や便で汚染された衣類や肌。口臭は強く、口腔内の汚染も凄まじかった。人はここまでになれるのだと、学ばせてもらった。そして、独居老人や老老介護、親1人子1人といったマンパワー不足、様々な社会問題が、この地域にも溢れている事が肌身に沁みた。

患者は、死んだ魚の目のような目つきか、又は、鋭い目つきか、どちらかだった。しかし、保清を行なっていく中で、その人自身が見えてくる。どのようにして、ここへ辿り着いたのか?これは、私が看護師を志していた頃からずっと継続して持っている思いだ。誰しもが、好きでこんな風になるのではない。仕方なく、どうしようもなく、この状況になって、ここへ辿り着き、出会うのだ。


二次救急も担っていたこの病院には、自殺で運ばれてくる若者もいた。テレビで報道されているような社会問題が、この地域にも実在していた。泣き叫ぶ家族を見ていると、どうしてこうなってしまったのか?というここに至る原因に対する悔しさよりも、目の前にいる、この人がした決断に対して、私は真摯に向き合い、私ができる最高のケアをしよう、という思いが湧いてきた。それは、やはり、保清なのである。体を綺麗にして、苦しみから解放された遺体を、なるべく生前の姿形に近づけて、家族の元へお返しする事に全力を注ぐのだ。それは、悲しく辛い思いの中にいる家族に対して、私ができる唯一の事だと思えた。そして、この決断をした目の前の人に対して、一期一会で出会った私ができる、唯一無二のケアだと思えた。

何があったの?

心の中で遺体に話しかけてみる。その表情から、その身体から、この人が体験した苦しみがわかるような気がしてきた。

もう大丈夫だからね。苦しみから解放されてゆっくり休んでね。

看護師は時に、おくりびとの役目も果たすのだ。

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